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【大人の島体験生】図書館が実施する保育園の読み聞かせに同行しました

 海士町では ぽつぽつと紫陽花が咲き始め、梅雨入りがすぐそこまできているのを感じます。こんにちは、大人の島体験生として教育委員会でインターン中の名取彩雲(なとりあやも)です。

 5月中旬、けいしょう保育園で、海士町中央図書館の職員による出張読み聞かせが行われました。私は後ろからこっそり見学させていただきました。今回はその活動をレポートしたいと思います。

海士町中央図書館と教育委員会

 海士町では、平成22年にはじめて図書館ができました。実は、町立図書館は町の教育委員会が管理している施設です。教育委員会と図書館は、あまり接点がないと思われる場合も多いかもしれません。しかしここ海士町では、中央図書館は教育委員会がある建物と隣接しており、図書館の運営をしている職員の方とも一緒に朝礼を行うなど、近い距離でお仕事をしています。
 

図書館職員による読み聞かせ

 海士町では、図書館職員が月1回けいしょう保育園を訪問して読み聞かせを行っています。読み聞かせは0~2歳児と、3歳児以上の2つのグループに分かれて同時に行われます。
 図書館職員さんは、新しい絵本、季節感があるお話など、子どもたちが多くの本に触れられるよう意識しながら、今まで読んだことのなさそうなとっておきの数冊をセレクトしているそうです。

当日の様子

0~2歳児クラスでは、10分ほどかけて3冊の絵本を読みました。
絵本のページがめくられる度、たくさんの子どもたちが「○○だー!」など、絵を指して反応しながら聞いていました。

たくさん動くことが好きな子どもも、先生方の膝の上でお話に聞き入っていました。

3歳以上児のクラスでは、長めの絵本をたっぷり読み聞かせされていました。

長いお話も静かに聞いていたおにいさんおねえさんたちです。

読み聞かせに使用した図書館の本は、保育園の本棚に並べられていました。「島まるごと図書館構想」で、保育園も図書館の分館とされている海士町だからこそできることのひとつです。

今回読み聞かせした本は一番上の段に置かれています。

発信者から:あもメモ

 保育園は、子どもとその家族、そして先生以外には、閉じられた施設だと感じていました。しかし海士町の保育園では、読み聞かせという活動を通じて、地域の人が共に子どもたちを育む機会を作ることができていると知りました。
 また、本来保育園は教育施設ではなく、けいしょう保育園は民間が運営しているため、教育委員会は関わりの少ない施設だと言えます。そのため、「島まるごと図書館」があるからこそ、教育委員会とも継続的なつながりを作ることができているのではないか、と図書館や読み聞かせ活動の大きな意義を感じました。

≪けいしょう保育園の読み聞かせについて≫

 けいしょう保育園では、色々な方が絵本の読み聞かせを行っています。普段の保育の中で行われる先生方による読み聞かせ、ボランティアさんによる読み聞かせ、そして今回私が見学した図書館職員による読み聞かせです。
 保育園がご家族や先生以外による読み聞かせの機会を作っているのは、子どもたちの感情や情緒を豊かに育むためだそうです。読み聞かせは、読み手によって、選ぶ作品はもちろん、声や読み方によっても、子どもたちの受け取り方や、心の動き方が大きく変わります。そこで、子どもたちが普段の生活で接することの少ない地域の方が読み聞かせをすることで、子どもの興味関心を広げることができ、新たな交流の機会を作ることもできます。


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